保険商品とWeb広告を掲載する際の注意点と改正保険業法
公開日:2020年10月14日
2016年5月29日に改正保険業法が施行されWeb広告においては状況が大きく変わりました。保険商品のWeb広告を掲載する注意点をまとめました。
潮目が変わった2016年5月29日の改正保険業法
アフィリエイト広告では具体的な商品説明ができない
2016年5月29日に改正保険業法が施行され、金融商品の仲介について法令に変更がありました。
具体的には、
- 保険会社
- 代理店
- 保険募集人
ではない企業・個人のWebサイトは、保険商品の比較や商品解説ページにアフィリエイト広告などの「保険募集」に相当する広告を掲載することが出来なくなりました。
アフィリエイト広告で運営されている価格コムを見ると普通に保険商品のアフィリエイトを続けていますが、よく見ると「価格コム保険」は価格コムではなく、関連会社の「カカクコム・インシュアランス」が募集代理店をしています。
ただし、企業・個人の一般Webサイトが保険に関するアフィリエイト広告を全く掲載できないかというとそういうわけではなく、
- 保険会社名・保険商品名のみ
- 保険会社が提供するバナー
であれば、掲載できるケースがあります。
また、掲載前に広告主に文章をチェックしてもらえる契約になれば商品説明や具体的な紹介も可能です。ただし、1文字でも文章が変われば再チェックが必要です。
手軽なのはGoogle Adsense
その意味では、保険商品に関するページに掲載するもっとも手軽なWeb広告はGoogle Adsenseでしょう。ただし、Google Adsenseであっても、特定保険商品をオススメするなど「勧誘に相当する表現」は保険業法に抵触する可能性があるので注意が必要です。
広告単価はどうしても下がってしまいますが、広告主の審査・文言チェックなどの時間をコンテンツ制作に当てられるというメリットもあります。
保険商品のWeb広告を掲載する際の注意点
保険商品に関するページで広告をする際の注意点は、
- 特定の保険商品を勧誘をしない
- 保険商品の説明をしない
という点です。これらを行なっているページに広告を貼ると保険業法に抵触する可能性があります。
具体的にどこまで書いていいかは専門的な部分が大きいので、基本的にはクライアントすり合わせが必要でしょう。
保険商品は広告から代理店・保険募集人事業へ
改正保険業法の施行によって、保険ジャンルでのアフィリエイト広告は、実質認可企業の独占のような形になったわけですが、保険商品は勘違いや説明ミスなどが特に許されない分野なので、当然の措置と言えば当然です。
その意味では、保険商品を紹介するWebサイトを本格的に運営するのであれば、本格的な収益化をするためには代理店か保険募集人になるしかありません。
逆にいうと、一般サイトでは手を出しにくくなったことで、事業としてきちんと運営すればビジネスチャンスになったとも言えます。